『ワンダー君は太陽』はありのままの自分を受け入れ、変化する大切さを教えてくれる映画
足立佑介です。
『ワンダー君は太陽』を見ました。
wonder-movie.jp
『ワンダー君は太陽』
2017年 キノフィルムズ 監督:スティーブン・チョボウスキー 出演:ジュリア・ロバーツ、ジェイコブ・トレンブレイ他
この映画はこんな人に見て欲しい映画です。
・勇気の出る映画が見たい人
・人と接するのが好きな人
・心温まる映画が見たい人
原作の小説がヒットしたことがきっかけで映画化された作品です。
主人公オギーは遺伝子障害を持って生まれ、顔の形が変形しており27回もの手術を子どもながらに経験していました。そのため、顔はみんなとは違う顔立ちをしていました。わが子を傷つけまいと両親の計らいで学校には通わずに自宅学習を続けていたオギーですが、学校に通い始めることを決めます。
この物語は作者のR・Jパラシオが実際に経験したことを元に書かれています。
彼が娘と出かけているときに、頭蓋骨に障害を持った女の子と出会い、それにびっくりし娘が大声で泣き出してしまいます。女の子を傷つけてはいけないと娘をなだめようとしているうちに女の子の母親はおだやかな表情で帰っていきます。
その時R・Jパラシオは自分はどういう対応をしたらよかったのだろうと考えたといいます。だからこそ『ワンダー君は太陽』では自分とは違う存在(それは見た目だけではないかもしれない)を受け入れる時の感情がリアルに描かれています。
【※下記よりネタバレを含みます】
1、共感せずにはいられないそれぞれの気持ち
ワンダーではオギーだけではなく姉のオリヴィアや初めて出来たオギーの友人ジャック、サマーなど同じ時間に対して多視点で話が進んでいきます。
例えば、オギーの親友のジャックがなぜオギーを傷つけるようなことを言ってしまったのか、オギーと一緒に過ごす中でのジャックの心境の変化など、ジャックがオギーに直接語るわけではなく、描かれています。
見ている私たちからすると、「なんでこんなこと言ってしまうんだろう」という気持ちと同時に「こういう時あるよね。」と共感してしまいます。
2、自分の行動次第で世界は変わる
この映画を見ていると、自分の行動を変えることで周囲は少しずつ変えられることを学びます。
オギーは自分の見た目が人と違うことで悩み、自分が普通の子と違い醜いから仲良くなれないんだと毎日悲しい気持ちで学校に行きます。
しかし、自分から勇気を持って話しかけることで、友人に自分から心を開くことが出来るようになります。
姉のオリヴィアは弟に構ってばかりの両親を気遣い、自分のことを表現できずに高校生になりますが、ひょんなことから演劇部に入り、自分を表現し人に伝えることを学びます。
親友のジャックは、周りに合わせて取り繕っていた毎日を過ごしていましたが、友人に自分の気持ちをぶつけた時に、本当に大切にしているものを見つけます。
それぞれが完璧ではないし、失敗をします。そういった感情を映画の中で大切な一人の存在として丁寧に描き出しています。失敗してもいいし、器用でなくてもいいから、一歩踏み出して行動してみよう、と勇気をくれる映画です。