『万引き家族』は現在社会に生きる家族を描いた感動作!あなたにとって家族とは何ですか?
足立佑介です。
今日は映画『万引き家族』を見ました。
『万引き家族』
配給:ギャガ、監督、脚本:是枝裕和
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを日本作品では21年ぶりに受賞し、話題になった作品です。
一言でいうと、「家族とは何か」を考えさせられる映画です。
今にも壊れそうな平屋に住む家族たちが、祖母・初枝(樹木希林)の年金と万引きで暮らしているという設定で物語が始まるのですが、家族は貧しさに負けずにとても幸せそうに描かれています。
そこに、小さな女の子のゆりが加わることによって、家族の真実が映画が進むうちにわかってきます。
【※下記より物語の核心に触れる内容・ネタバレを含みます】
ゆりは寒い冬の日にベランダで一人でいることを、治(リリー・フランキー)に見つけられ、一日だけ、とかくまうことにします。しかし、ゆりの体に痣や傷があることに気づき、妻・信代(安藤サクラ)がこれからも住む、と覚悟を決めます。
ゆりが本当の家族を離れて2か月経った時に捜索願が出されるのですが、ゆりは本当の家族ではなく妻・信代(安藤サクラ)たちと一緒にいることを自分で選びます。
しかし、家計に日雇いの仕事をする治と信代の家計に余裕があるはずもなく、ゆりは、この家族の中で受けていくために息子である祥太と万引きを始めます。
ゆりは祥太の万引きについていきながら、万引きを教わっていきます。
ある日スーパーでゆりが祥太の真似をして万引きをしているのを目撃し、祥太はわざと自分が捕まるように仕向けます。祥太はそこで警察に捕まります。
そこでの出来事がきっかけで家族は捕まり、取り調べを受けることになります。
ここでさらに家族の本当のことが次々と明らかになっていきます。
・実は翔太は拾われた子どもであること
・治と信代がなぜ一緒に暮らしているのか
・祖母と本当の家族の関係性
そこの取り調べのシーンも、警察から浴びせられる言葉が胸に突き刺さります。
映画祭でも絶賛された安藤サクラ演じる信代が涙ぐむシーンは胸が痛くなります。
そして祥太はのちに自分はわざと捕まったんだと治に告白します。
ではなぜわざとつかまったのか??
映画を見ていく中でこういった家族の心情を読み取っていくと、切ない気持ちになります。
歪んだ家族像でありながらも、この家族を応援したい、と思ってしまう程に愛情に溢れています。映画を見終わった後に「家族とは何か」を考えさせられる作品です。